林田学「情報公開法」読後感

林田学著「情報公開法」(中公新書)を読みました。林田学さんは同じく中公新書の 「PL法新時代」において日本における行政権力の強大さをアメリカとの比較において描いて おられましたが、その巨大な行政から情報を引き出すための法律が情報公開法です。 林田学さんはこう述べています。 『私の知人が中央官庁のあるセクションに電話して、そのセクションにいる係長以上の職にある 人の名前とポジションを教えてほしいと言ったところ「それを教えるには面接して調べている 目的をうかがう必要がある」と答えられたという。 こんな情報は『官報』を丹念にめくっていればわかるような情報であって、面接までする必要が とは思えない。同じことをアメリカのFDA(日本の厚生労働省に匹敵する機関)に訊ねれば 「それはFDA Directory という本にまとめられているからそれを買ってくれ」と答えてくれる。 また、中央官庁はたくさんの通知・通達を発しているが、なぜかそのすべてをわかりやすく 公開したがらない。中央官庁のホームページを見ても「主な」通知・通達しか掲載されていない。 私が電子メールを送って「すべての」通知・通達を知るにはどうしたらよいのかと訊ねたところ 「主な」通知・通達のページを見てくれという答えが返ってきた。 そこまでやる気はないということか。こういうお寒い状況のなか、わが国でも2001年4月より 情報公開がスタートする。これによってわが国は情報公開国に変身するのだろうか。』 林田学さんがこの本を書いたのは2001年です。それから10年以上がたちました。 この間にウィキリークスの暴露などありましたが、わが国の情報公開は大して 進んでいないように思います。 この現状を林田学さんはどう思われているのか一度聞いてみたいものです。